薬用きのこ

きのこ 代替医療 薬用

代替医療としてのキノコ

きのこはその味や香りなどで食卓を彩ると同時に、食物繊維、ビタミン、ミネラルなどの栄養素を含み、低カロリーで健康に役立つ食品でもります。近年は研究により ガンなどの病気の治療や予防に有効な物質も見いだされ、大きな期待が寄せられています。

薬用キノコの歴史

中国ではおよそ2300年前から、きのこを民間療法や代替医療として積極的に用いており、その知識が仏教文化とともに日本にも多数伝えられました。その後、漢方として発展、定着し現在に至ります。

ヨーロッパでも古代ローマ時代に医師で植物学者のディオスコリデスがきのこの薬用効果を説いたのをはじめ、同じく古代ローマのプリニウスが記した「博物誌」でもキノコの有用性や医療効果について語られています。時代を経ても薬としてのきのこに対するアプロ一チがされ続け、現在では科学的にその効果を解明するべく、世界中の多くの機関で研究が進められています。

それらの研究により、きのこの効能には、杭ガン作用、免疫増強作用、抗炎症作用、血糖降下作用、血圧降下作用、抗血栓作用、コレステロール低下作用、杭ウィルス作用、 強心作用、抗アレルギー作用ほか様々なものがあることが判明しました。きのこは、ガンや生活習慣病、感染症、認知症ほか、私たち現代人の抱えるほとんどの疾患に有効であることが明らかになっているのです。なかでもサルノコシカケ属の霊芝やアガリクスなどに多く含まれる多糖類のひとつ「β-グルカン(ベータグルカン)」は免疫賦活剤として特に著しい働きをすることがわかっています。

身近なキノコ 効果 抗がん

身近にあるキノコにも薬用の効果が

薬効成分を持つのは、特別な種類に限りません。普段私たちが口にする食用きのこは、タンパク質、糖質、脂質に加えて、カリウム、食物繊維を含む低力ロリ一食品としておなじみです。しかし力ロリ一が低いというだけでなく、様々な効能を持っていることがわかってきています。

たとえば以前は栄養価値がないとされていたセルロースなどの食物繊維は、腸壁の粘液分泌を促進し、消化されない物が体内に残ることを防いで便秘を改善したり、糖などの吸収を緩やかにすることで、肥満、糖尿病、動脈硬化症の予防や改善に働くことが明らかに。また、食物繊維の摂取が大腸ガンのリスクを大幅に減少させることが報告されています。

ほかにも、エルゴステロ一ル(太陽光を浴びると骨の組成や活性化に必要なビタミンDに変化する)、エリタデニン(コレステロール値の上昇を抑制する)、 リノ一ル酸(動脈硬化や心筋梗塞を防ぐ)、ガノデリン酸など、きのこに含まれる成分とその有効性が認識されてきています。

シイタケ、キクラゲ、ブナシメジ、エノキタケ、マイタケ、ナメコ、エリンギ、ヒラタケなど、日常的に口にする食用きのこは、ほかにもそれぞれに得意分野を持ち、私たちの健康にひと役買ってくれているのです。

がん治療・予防ときのこ

きのこの薬用効果が特に期待されているのが、ガンに対する効果です。ガンは免疫カの低下が発症の要因のひとつであることから、免疫力を活性化させるきのこは有望です。

国内でも実際、力ワラタケの菌糸体から抽出されたクレスチン、シイタケの子実体からのレンチナン、スエヒロタケの菌糸体の培養物からのシゾフィランは、多糖体 (β-グルカン)を主成分とする杭腫瘍剤として認可されてきました。これらは副作用の少ないガンの治療薬として医療機関で長年用いられています。

そのほかガンへの有効性が研究されているきのこには、豊富なβ-グルカン含有率を誇る霊芝やヤマブシタケ、ハナビラタケ、ヒメマツタケ(アガリクス)などがあります。

最近はβ-グルカンによる人間本来の免疫力を高めることでガン細胞を抑え込み、体を健康な状態に維持するといった働きに加え、ガン細胞に対する血管新生の阻止や自滅促進の作用(アポトーシス誘導作用)など、きのこの新たな可能性に大きな注目が集まっています。

きのこの凍結粉砕

霊芝、アガリクス、ヤマブシタケなど有用とされているきのこは、その成分をエキスとして抽出し、使用するケースが多くみられます。まず乾燥したきのこを凍結粉砕でパウダー化します。その後、抽出設備でエキス化や顆粒にして飲用します。

きのこ類など、食品の凍結粉砕を受託している主な会社の数は多くありません。(※1)

 

霊芝 きのこ 抗がん

薬用きのこの種類

古代から現代まで、中国や日本で薬として重宝されてきたきのこ。現在では世界各国で研究が進められ、熱い注目を集める薬用きのこの代表的な種類と特徴、期待される様々な薬用効果について見ていきます。

マンネンタケ(霊芝)

通称は霊芝。古来、薬効が認められており、後漢に成立した中国最初の薬学書「神農本草経」でも万病に効く上薬と記載されているサルノコシカケ科のきのこ。かつては天然ものの採取が難しく、幻のきのこともいわれていましたが、人工栽培が可能となり、これを使用した健康食品も多数販売されています。様々な基礎研究により、抗ガン作用、免疫賦活作用、抗血小板凝集作用、血圧低下作用、抗アレルギー作用などがあることが報告されています。

また、マンネンタケに含まれるトリテルペン類のうち、「ガノデリン酸」が近年脚光を浴びています。抗癌作用に加え、抗インフルエンザ薬の原料成分としての有用性を九州大学農学部のグループが発表しています。

ヒメマツタケ(アガリクス)

1960年代にアメリカの医師が、ヒメマツタケが自生し、食していたブラジルのとある地方の住民が、他の地域の住民に比べ健康で長寿をだということに注目しました。これによりヒメマツタケは認知されはじめました。ヒメマツタケには、β-グルカン、タンパク質、ビタミン、ミネラルなど豊富な栄養素が含まれ、その抗癌作用で知られています。ただ、免疫力向上成分であるベータグルカンの含有率は他のきのこと比べると少ないようです。

力ワラタケ

きのこの抗ガン性研究が注目されるきっかけとなったのがこの力ワラタケです。 菌糸体から抽出された多糖とタンパク質複合体からなるクレスチンは、副作用の少ない制ガン剤として1970年代半ばから90年代にかけて多く処方されました。

チョレイマイタケ

漢方名の猪苓(ちょれい)は中国語でイノシシの糞の意味。表面が黒褐色でショウガの根茎のようにコブ状でごつごつした形がイノシシの糞に似ているところからこの名前がつきました。成分のエルゴステロール、ビオチンなどの物質には利尿作用があり、漢方では利尿、解熱剤として排尿困難、浮腫などの症状によく用いられてきました。 加えて近年では、有力な抗ガン物質も見つかっています。

ヤマブシタケ

秋にブナやミズナラの枯れ幹に生える、傘のないユニークな形のキノコで、人工栽培が可能です。高い杭腫瘍作用を示す5種類もの活性多糖のほか、脳を若く保ち、認知症を防止する働きが期待できるヘリセノンD、エリナシンCといった物質を含むことが明らかになっています。

マツホド

漢方名は茯苓(ぶくりょう)。地下生という生態から見つけにくく、かつてはマツホド採取の専門家がいたほどでした。利尿、鎮静、強壮剤として、尿量減少、浮腫、精神不安、動悸、消化不良などの治療に用いられます。近年、含有成分である多糖体パキマンに有望な杭がん作用があるとの発表がありました。薬用効果がさらに期待されており、日本や中国で人工栽培の研究も進められています。

冬虫夏草

昆虫などに寄生して成長するきのこの総称です。見た目はグロテスクですが、強い杭ガン作用をはじめ薬用効果は高く、チべッ卜のコウモリ蛾に寄生して発生する冬虫夏草は最高級品とされ、中国では不老長寿の秘薬として古来珍重されてきました。国内の研究機関では、様々な冬虫夏草の人工栽培化に取り組んでいます。

 

(※1)椿産業㈱ ㈱常盤植物科学研究所 凍結粉砕.com

 

その他の薬用きのこ

 

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